今回は骨粗鬆症についての健康情報をお伝えします。これからの活動的な季節、丈夫なからだで元気に過ごすためにも、日々の生活の中で少し意識しておきたいことをお伝えします。特に今回は、食事などについてお話いたします。
じつは、骨を強くするには、カルシウムだけじゃダメなんです。
骨を作る栄養素と言えばカルシウムですよね、おそらく一番に思い浮かべるのではないでしょうか。しかしカルシウムは、体内で作ることができないので食品から取るしかない上、吸収率があまり良くないのです。カルシウムをより効果的に効率よく吸収することができる栄養素との組み合わせで、日々の食事に取り入れましょう。
【カルシウム】
骨や歯の主な成分で、欠かさず取る必要があります。他にも筋肉の収縮を助ける、血液の凝固作用を促す、精神の安定などの大切な働きがあり、摂取量が少ないと恒常性維持機能の働きで、骨を溶かして血液に供給されるため、骨粗鬆症につながります。
・魚介類 干しエビ、ししゃも、しじみ、いわしの丸干し、しらす ・大豆製品 納豆、厚揚げ、高野豆腐、木綿豆腐、きな粉
・乳製品 牛乳、ヨーグルト、アイスクリーム、スキムミルク、チーズ ・野菜や海藻 小松菜、チンゲン菜、ひじき、切り干し大根、乾燥わかめ、いりごま
【ビタミンK】
ビタミンKは、腸から吸収されたカルシウムを骨に取り込むのを助け沈着させる働きと、カルシウムが尿中に排泄されるのを抑える働きがある栄養素です。
・にら、春菊、モロヘイヤ、ブロッコリー、ほうれん草
【マグネシウム】
マグネシウムは、カルシウムが骨から溶け出すのを防ぎます。マグネシウムが不足すれば、カルシウムが充分に働かないため、重要なパートナーと言えます。
・アサリ、大豆、バナナ、アーモンド、ひじき
【ビタミンD】
ビタミンDは、体内で活性化し、腸からのカルシウムの吸収を促し、血液に入ったカルシウムを骨まで運ぶ働きがあります。また骨を作る骨芽細胞の働きを促し、骨の形成を助けます。食品以外でビタミンDをとる方法としては、日々の生活の中で日光を浴びることです(浴びすぎに注意、手足のみ15分程度で十分です)。適度な紫外線を浴びることは、ビタミンDの大きな供給源になります。
・サバ、イワシ、サンマ、きくらげ、うなぎ、あん肝、鮭、イクラ、卵黄、しいたけ、しらす
【タンパク質】
骨を作るコラーゲンを合成するために、肉類、魚類、卵、乳製品、大豆製品など、質の良いタンパク質をとりましょう。ただし肉類や乳製品は脂肪分が多いので食べ過ぎに注意です。
骨量は20歳から30歳代がピークとなり、年齢とともにその密度や強度が下がっていきます。そのため高齢になるほど骨粗しょう症になるリスクが高まっていきます。 特に女性の場合、男性に比べてもともとの骨量が少なく、骨量の維持に必要なエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が閉経後に急激に減少します。ですから特に50、60代の女性は、定期的に検査を受けることをおすすめいたします。
男性は急激な女性ホルモンの減少が原因で骨粗鬆症になることはありませんが、やはり加齢やその他の要因によって発症することがあります。 適度な運動や、生活習慣の改善を心がけましょう。
星名
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